勝手にシネマ:『マッドマックス』 【6】
『マッドマックス2』は、制作費に日本資本が入っていたのか、本国オーストラリアとほぼ同時上映だった上に、全く期待されていなかった第1作目とは違って作品を紹介する特番が放映されたりと、派手な宣伝活動がされていました。
そうのせいか…というより、やはり作品自体が前作よりもいろんな意味でパワーアップしており、日本やアメリカでも大ヒットしたようです。
↓ 『マッドマックス2』の映画チラシ。V(-¥-)Vの記憶が正しければ、当時公開前から結構特番などが組まれて宣伝されていた。今でも話題になる…というか、資金的にバックアップしている映画作品は系列のTV局で特番やナビゲーション番組が放送されているが、その多くは視聴率の低い深夜だったりする。しかし『マッドマックス2』の宣伝番組は、確か週末の夕方くらいにやっていた。

そして前述しましたが、この作品の舞台である
〝世界戦争後の荒廃した世界〟
という未来世界観は、その後に発表された映画やコミックに大きな影響を与えています。
まぁ、核戦争によって滅んだ世界というアイディアは、別に『マッドマックス』シリーズが初めてというわけではないのですが、それまでの作品が描く核戦争後の社会といえば、マジで人間社会のすべてが滅び、
〝生き残っているのは、原始人並みの格好 ('A`)〟
と生活スタイルでした。
↓ 核戦争によって世界が滅んだ後の世界を描いたドラマや映画だと、生き残った人類はほとんど原始時代にまで社会レベルが後退しているという設定が多かった。画像は映画『猿の惑星』の1シーンで、この作品では人類は完全に原始人というか、野生動物化しており、その代わりに猿が支配している世界だが、その猿の文明レベルも中世時代程度である。

So fresh and so clean clean. / A National Acrobat
↓上の画像で紹介した 『猿の惑星』は、近年リメイクされたモノではなく、その昔5部作で製作された『猿の惑星』シリーズで、第1作目のラストシーンは、当時世界中に衝撃を与えた。もっともあまりに衝撃的だったので、様々なエンタメ作品でオマージュやパロディが行われ、今初めて観る人はあんまり驚かないかもしれない。
![猿の惑星 BOX SET [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51TR41XN64L._SX265_.jpg)
ところが〝マッドマックス・ワールド.〟の場合、戦争によって社会は崩壊したものの、バイクや自動車、あるいは衣装など
〝破壊を免れた製品を使っている連中 (゜へ゜)9〟
というのが、少なからず存在するわけです。
考えてみれば世界が滅んだ直後であれば、人間が生き残っている以上、人間社会で生産されたモノというのは、全てが跡形もなく消え去るわけではない筈ですので、そうした世界観の方が、よりリアルだと言えるでしょう。
ただ、そうした世界観のインパクトがあまりに強かったせいか、この作品以後、近未来社会に登場する悪役というのは、
・衣装はプロテクターか、レザースーツを着ている
・ヘアスタイルは、ハゲかモヒカン
・飛び道具は腕に仕込んだ弓矢
というような〝お約束〟が生まれてしまったみたいで、このパターンの元祖を『マッドマックス』とみるか、『北斗の拳』とみるかは人それぞれでしょう。
↓ 社会が崩壊した後、荒野にうろつく悪党といえば、皆こんな感じになってしまったのは、やはり『マッドマックス2』の影響だと思うが、ホントに〝定番〟となったのは『北斗の拳』が世界的にヒットしたからだろう。

『マッドマックス2』の制作費は、前作の10倍になったという事は前述しましたが、10倍化した予算が何に使われたかといえば、やっぱりその大部分は
〝劇中に登場する車やバイクの改造費 ( ̄^ ̄)9〟
に使われました。
ただ登場するバイクや自動車は、滅んでしまった世界でスクラップを掻き集めて作ったモノ、という設定を感じさせる為に、
〝原型を留めているバイクや車は皆無 ┐('~`;)┌〟
であり、劇中に登場したメカがどんな車から改造されたモノであるかは全く不明で、そんな〝走るスクラップ〟のような乗り物が、メチャクチャ金を掛けて作られた様には見えませんが、外見はオンボロでも1台1台ハンドメイドで乗り物を作るというのは、大量生産で同じ自動車を作るのに比べ、結構コスト高になるわけです。
↓ 第1作目に比べて制作費は10倍にもなったが、その予算の多くはやっぱり車やバイクの改造につぎ込まれたらしい。画像のようないかにも「スクラップを改造しました」的なマシンを作るのはハンドメイドで行うことになり、外見のボロ臭さと相反して意外に金が掛かるのである。

Mad Max / jurvetson
また、この作品は十分な予算が取れた事で、クラッシュシーンも前作以上に豪快で思い切りが良く、主人公メカである
〝V8インターセプターもハデに破壊 ( ̄□ ̄;)!!〟
されてしまいます。
どんな場面でV8インターセプターがブッ壊れるかはネタバレになりますので端折りますが、惜しげもなく主人公メカが破壊されてしまうストーリー展開は物語の先が読みにくく、単純なバイオレンスアクションではない、ちょっとヒネリの効いた作品ですが、近年の〝意外な結末〟という宣伝文句を使う
〝ヒネリ過ぎて、しっかり観ていないとわけが判らなくなるクソ映画 凸(`、´;)〟
ではなく、程よいヒネリと手に汗握るアクションシーンが連続する、『マッドマックス』シリーズ中でも最もオススメな作品です。
=続く=
【このネタを初めから読む】
↓ マックスの愛車であるV8インターセプターは物語が後半に差し掛かる頃、激しいバトルの末という事もなく、ニトロエンジン搭載車に追撃されて結構あっさり破壊されてしまう。

↓ さらにV8インターセプターの破壊と同時に、マックスの相棒であった〝犬〟もヒューマンガスの手下に殺されてしまった(まぁ、犬が殺されるシーンは泣き声だけで、ホントに殺られる場面が露骨に映し出されているわけではない)。ちなみにマックスの相棒だった犬は画像のオーストラリアンキャトルドッグ(Australian Cattle Dog)という品種なのだが、名前は劇中で明らかにされていない。なぜなら本作のマックスはとっても無口で、〝全編中セリフは17回〟しか喋っておらず、犬の名前を呼んだり話しかけたりはしなかったから、犬の名前は紹介しようがなかったからである。

Australian Cattle Dog / Llima
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そうのせいか…というより、やはり作品自体が前作よりもいろんな意味でパワーアップしており、日本やアメリカでも大ヒットしたようです。
↓ 『マッドマックス2』の映画チラシ。V(-¥-)Vの記憶が正しければ、当時公開前から結構特番などが組まれて宣伝されていた。今でも話題になる…というか、資金的にバックアップしている映画作品は系列のTV局で特番やナビゲーション番組が放送されているが、その多くは視聴率の低い深夜だったりする。しかし『マッドマックス2』の宣伝番組は、確か週末の夕方くらいにやっていた。

そして前述しましたが、この作品の舞台である
〝世界戦争後の荒廃した世界〟
という未来世界観は、その後に発表された映画やコミックに大きな影響を与えています。
まぁ、核戦争によって滅んだ世界というアイディアは、別に『マッドマックス』シリーズが初めてというわけではないのですが、それまでの作品が描く核戦争後の社会といえば、マジで人間社会のすべてが滅び、
〝生き残っているのは、原始人並みの格好 ('A`)〟
と生活スタイルでした。
↓ 核戦争によって世界が滅んだ後の世界を描いたドラマや映画だと、生き残った人類はほとんど原始時代にまで社会レベルが後退しているという設定が多かった。画像は映画『猿の惑星』の1シーンで、この作品では人類は完全に原始人というか、野生動物化しており、その代わりに猿が支配している世界だが、その猿の文明レベルも中世時代程度である。

So fresh and so clean clean. / A National Acrobat
↓上の画像で紹介した 『猿の惑星』は、近年リメイクされたモノではなく、その昔5部作で製作された『猿の惑星』シリーズで、第1作目のラストシーンは、当時世界中に衝撃を与えた。もっともあまりに衝撃的だったので、様々なエンタメ作品でオマージュやパロディが行われ、今初めて観る人はあんまり驚かないかもしれない。
![猿の惑星 BOX SET [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51TR41XN64L._SX265_.jpg)
ところが〝マッドマックス・ワールド.〟の場合、戦争によって社会は崩壊したものの、バイクや自動車、あるいは衣装など
〝破壊を免れた製品を使っている連中 (゜へ゜)9〟
というのが、少なからず存在するわけです。
考えてみれば世界が滅んだ直後であれば、人間が生き残っている以上、人間社会で生産されたモノというのは、全てが跡形もなく消え去るわけではない筈ですので、そうした世界観の方が、よりリアルだと言えるでしょう。
ただ、そうした世界観のインパクトがあまりに強かったせいか、この作品以後、近未来社会に登場する悪役というのは、
・衣装はプロテクターか、レザースーツを着ている
・ヘアスタイルは、ハゲかモヒカン
・飛び道具は腕に仕込んだ弓矢
というような〝お約束〟が生まれてしまったみたいで、このパターンの元祖を『マッドマックス』とみるか、『北斗の拳』とみるかは人それぞれでしょう。
↓ 社会が崩壊した後、荒野にうろつく悪党といえば、皆こんな感じになってしまったのは、やはり『マッドマックス2』の影響だと思うが、ホントに〝定番〟となったのは『北斗の拳』が世界的にヒットしたからだろう。

『マッドマックス2』の制作費は、前作の10倍になったという事は前述しましたが、10倍化した予算が何に使われたかといえば、やっぱりその大部分は
〝劇中に登場する車やバイクの改造費 ( ̄^ ̄)9〟
に使われました。
ただ登場するバイクや自動車は、滅んでしまった世界でスクラップを掻き集めて作ったモノ、という設定を感じさせる為に、
〝原型を留めているバイクや車は皆無 ┐('~`;)┌〟
であり、劇中に登場したメカがどんな車から改造されたモノであるかは全く不明で、そんな〝走るスクラップ〟のような乗り物が、メチャクチャ金を掛けて作られた様には見えませんが、外見はオンボロでも1台1台ハンドメイドで乗り物を作るというのは、大量生産で同じ自動車を作るのに比べ、結構コスト高になるわけです。
↓ 第1作目に比べて制作費は10倍にもなったが、その予算の多くはやっぱり車やバイクの改造につぎ込まれたらしい。画像のようないかにも「スクラップを改造しました」的なマシンを作るのはハンドメイドで行うことになり、外見のボロ臭さと相反して意外に金が掛かるのである。

Mad Max / jurvetson
また、この作品は十分な予算が取れた事で、クラッシュシーンも前作以上に豪快で思い切りが良く、主人公メカである
〝V8インターセプターもハデに破壊 ( ̄□ ̄;)!!〟
されてしまいます。
どんな場面でV8インターセプターがブッ壊れるかはネタバレになりますので端折りますが、惜しげもなく主人公メカが破壊されてしまうストーリー展開は物語の先が読みにくく、単純なバイオレンスアクションではない、ちょっとヒネリの効いた作品ですが、近年の〝意外な結末〟という宣伝文句を使う
〝ヒネリ過ぎて、しっかり観ていないとわけが判らなくなるクソ映画 凸(`、´;)〟
ではなく、程よいヒネリと手に汗握るアクションシーンが連続する、『マッドマックス』シリーズ中でも最もオススメな作品です。
=続く=
【このネタを初めから読む】
↓ マックスの愛車であるV8インターセプターは物語が後半に差し掛かる頃、激しいバトルの末という事もなく、ニトロエンジン搭載車に追撃されて結構あっさり破壊されてしまう。

↓ さらにV8インターセプターの破壊と同時に、マックスの相棒であった〝犬〟もヒューマンガスの手下に殺されてしまった(まぁ、犬が殺されるシーンは泣き声だけで、ホントに殺られる場面が露骨に映し出されているわけではない)。ちなみにマックスの相棒だった犬は画像のオーストラリアンキャトルドッグ(Australian Cattle Dog)という品種なのだが、名前は劇中で明らかにされていない。なぜなら本作のマックスはとっても無口で、〝全編中セリフは17回〟しか喋っておらず、犬の名前を呼んだり話しかけたりはしなかったから、犬の名前は紹介しようがなかったからである。

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