出会い ゾビラックス軟膏 E!チャット管理人 X-ふぁいる  ゾンビ映画に纏わる2、3の話=DC版=【9】

ゾンビ映画に纏わる2、3の話=DC版=【9】

 さらに『NIGHT OF ~』の恐怖は襲ってくるゾンビだけでなく、共に闘うべき〝仲間〟が信じられない、という人間不信の恐ろしさも描いています。
 物語の序盤、家に逃げ込んだバーバラが後から来たベンに対して、警戒心を解かないのは、白人であるバーバラが黒人に対する人種的な恐怖(まぁ、差別なわけだが)を持っているわけです。
 他にもヘタレ頑固おやぢクーパーとベンの確執など、家に逃げ込んだ登場人物たちは相互不信の固まりでした。


↓ 登場人物たちが恐れたのはゾンビだけではなかった。彼らはたまたまゾンビに追われて同じ家に立て篭もったというだけの他人同士であり、信用できる仲間ではない。
Night of the Living Dead (1968)
Night of the Living Dead (1968) / of Scotland


 そしてお互いの不信感ゆえに家に立て篭もったメンバーは、助け合ってゾンビに立ち向かえずに、結局ほぼ全滅してしまい、ただ一人生き残ったベンも人間に殺されてしまうという、とことん殺伐とした作品です。
 まぁ、助け合えば必ず助かるというものでもありませんが、登場人物が力を合わせてモンスターに立ち向かう、昔のホラー映画と比べると『NIGHT OF ~』のストーリー展開は明らかに違うモノでしょう。

 またゾンビ発生の原因は前述の通り、未知の放射能という設定になっていますが、TVでレポーターが政治家を追いかけるシーンで政治家は言葉を濁し、真相を決して語ろうとしません。
 こうした国民に真実を明らかにしない、政治家への不信感も描いているともいえます。


↓ 『NIGHT OF ~』が製作された1960年代から70年代のアメリカは、政治に対しても不信が高まった時代だった。ちなみに画像はニクソン元大統領だが、失礼ながら悪党面が災いしている上、辞め方がスキャンダル絡みだったので、良い印象は少ないが、政策は平和路線だった。

Photo by State Library and Archives of Florida

 日本の政治家のパターンなんぞ昔からそんなモンですが、アメリカではこうした態度をとる政治家はあまりいません(ってか嘘をつくにしても、もう少し巧い)。
 こうした政治家への〝不信〟は当時アメリカの深刻な政治問題だったベトナム戦争政策への不信が背景になっています。
 そんな予定調和など一切ない『NIGHT OF ~』の徹底した非情な展開は新しい恐怖映画として受け入れられ、映画はじわじわとヒットし、最終的には大ブレイクしたわけです。

 余談ながらロメロ監督はインタビューで『NIGHT OF ~』の独創性を褒められた時に
「アレはほとんどパクリだよ~ ヽ(´∀`)ノ」
と笑ったそうです。


↓ ご存知の方には今更だけど、ジョージ・A・ロメロ監督。ただ、この画像は近年のモノ。

Photo by Kevitivity

 まぁ〝パクリ〟は謙遜だとしても、『NIGHT OF ~』の制作当時、ロメロ監督は、ある作品の影響を多大に受けている事は知られています。

 それは『THE LAST MAN ON EARTH(64年 邦題『地球最後の男』)』
という作品で、これはリチャード・マシスン著のSF小説『I AM LEGEND(邦題『地球最後の男』)』の映画化で、新種のウィルスが蔓延し、感染したものは全て吸血鬼になってしまうという未来世界で唯一感染を免れた男の話です。
 近年、設定を新たにしてウィル・スミスが主演し、邦題も原作通り『アイ・アム・レジェンド』としてリメイクされましたが、このリメイク版は3度目で、ロメロ監督がインスパイアされたのは第1回目の作品になります。

↓ ロメロ監督が『NIGHT OF ~』を作る際に、多いに影響を受けたと語る『THE LAST MAN ON EARTH(64年 邦題『地球最後の男』)』のDVD。
地球最後の男/人類SOS!(2in1) [DVD]
↓ この作品は近年、ウィル・スミス主演で3度目のリメイク映画が製作されているが、そのラストは原作小説とは相当違っている(〝レジェンド〟の意味が全く違う)。
アイ・アム・レジェンド [Blu-ray]
↓ 原作小説はコレ…興味のある方はどうぞ
アイ・アム・レジェンド (ハヤカワ文庫NV)

 吸血鬼のノロノロとした動きや、主人公の立て篭もる家を吸血鬼の群れが取り囲むシーンなど『NIGHT OF ~』が影響を受けている点が見て取れますが、もともとは当時アメリカ軍の兵士を震え上がらせたベトコンをイメージしているという説もあります。

 さて『NIGHT OF ~』は大ブレイクし、その勢いをかって『DAWN OF THE DEAD(78年 邦題『ゾンビ』)』 が制作されました。
 『DAWN OF ~』の制作に関してはイタリアのプロデューサーで自身も監督であるダリオ・アルジェントが資金面で大きくバックアップしています。


↓ ダリオ・アルジェント氏。映画監督兼プロデューサーだけど、日本ではホラー映画『サスペリア』の監督として有名。バックの〝2007〟の文字からも判るように、この画像も近年のモノ

Photo by Lonewolf_

 このダリオ氏は
〝金は出すけど(現場に)口は出さない〟
という神のようなプロデューサーで、ロメロ監督は思い通りに映画を撮れたそうです。
=続く=

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