V(-¥-)V的日本史:GENJI!! Ⅳ【完結篇】
まさか義経が潮の流れを観察する為に攻めなかったとは平家も予想できず、今日はたまたま平家も動かなかったものの、このにらみ合いをいつまでも続ける気は、知盛率いる平家にないでしょうから一夜明ければ、必ず自軍に有利な時間帯に攻め込んでくる事でしょう。
↓ 源氏水軍が到着した翌日、源平の艦隊戦がいよいよ開始…と思われたが、結局義経は潮流を研究する為にそのまま港に留まり、一日が過ぎた(画像はイメージ)。

Kurushima-Kaikyo Bridge / Hyougushi
〝アウェー〟な義経としては、そんな不利な状態に耐えて、自軍に有利な潮目に変わるまで平家の攻撃を凌ぎきれば、正攻法で平家を叩き潰すチャンスが生まれるのです。
ただ、6時間に及ぶ劣勢をどう耐えるかというのは、なかなか難しい問題でした。
何度も書いていますが、日本の合戦は個人技が主流で〝集団で作戦を遂行する〟という発想がありません。
ですから兵士は〝押している〟状況であれば勢いに乗って強いのですが、劣勢になるとヘタレになってしまいます。
↓ 本文で何度も紹介した通り、当時の合戦は個人戦であり、戦っている兵士たちに戦術という発想はないので、優勢な時は勇ましいが、敵の勢いが増すと逃亡したりする兵士も珍しくなく、何時間も劣勢を耐えるなんてマネが出来るかどうかというのが問題だった(画像はイメージ)。

Detail from Meiji Porcelain Plaque or Painting of Gilded Samurai Warriors in Battle... probably the Battle of Ishibashiyama in 1180. / Time Portal
義経は、劣勢の中でも敵を混乱させ、少しでも自軍のモチベーションを保てる戦法をあれこれ考え、
「敵の船を操る水夫を弓で狙う・・・っていうのはどう? (゜σ゜)」
というアイディアを出しますが、
「そりゃ、反則だぜ! ( ̄□ ̄;)」
と水軍を持つヂモッティ豪族たちから非難をあびました。
海戦で戦船を操る水夫や船頭は、基本的に戦の時だけ臨時に召集される非戦闘員(普段は漁師などをしている)で、
〝攻撃対象にしてはいけない ( ̄^ ̄)b〟
という暗黙のルールが古くからあるのです。
まぁ、戦場ですから、流れ矢などに当たっちゃうとかいう〝事故〟の場合は仕方ないんですが、意図的に狙われる、なんて事があると水夫たちはビビって、誰も戦船の水夫や船頭なんか引き受けてくれなくなってしまいますので、
『水軍の戦で、水夫を狙うのはご法度 d( ・`д・´)』
という暗黙のルールが決まっていたのでした。
↓ 戦舟を操船する水夫達は武士ではなく、普段は地元で漁をしている漁師で戦闘員ではない。したがって戦闘の歳に水夫を狙うのは〝反則行為〟だという暗黙のルールがあった(画像はイメージ)。

Japanese Fishermen / born1945
しかし他にアイディアは見つからず、結局義経はひんしゅくは承知の上で、海戦に参加する鎌倉武士たちに水夫を狙う戦法を指令します。
ただ、そうした〝暗黙のルールを破る〟という行為は、戦を個人の名を上げる場として考え〝美学〟を重んじる武士たちにとっては〝卑劣な戦法〟であり、命令に従わない可能性がありました。
↓ 〝命は惜しまず、名こそ惜しむ〟武士にとって、卑怯な戦法を進んで行う事はプライドが許さない。

Statue of Kusunoki Masashige Closeup / krysamon
そこで義経はこの命令を、伝令役にうってつけの人物
〝涼やかな大嘘つき・伊勢三郎 (´∀`)〟
に任せたのです。
三郎は義経の期待に応え、鎌倉武士たちを前に、
「海戦が始まったら、すかさず敵の船を操る水夫や船頭を弓矢で狙いましょう( ´∀`)b
そうすれば敵は混乱して有利に戦を進められます。
これは〝船戦の常識〟です!d( ・`д・´)」
と言い切りました。
海戦というものを全く体験したことのない鎌倉武士たちは、いかにも〝これぞ必勝法!〟と得意げに話す三郎の言う事を、すっかり信じ込んでしまったのです。
↓ NHKドラマ『武蔵坊弁慶』で伊勢三郎を演じたジョニー大倉。〝爽やかな大嘘つき〟のイメージにはピッタリだったと思う。

↓ そんなジョニー大倉が出ている『武蔵坊弁慶』のDVD
![武蔵坊弁慶 総集編 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51N3ANVJKJL._SX240_.jpg)
なんだかいい加減な盛り上がりを見せつつ、関門海峡の夜は更けていきましたが、いよいよ決戦を明日に控えて義経をはじめ皆の心の中には
(明日の決戦で全てが終わる・・・( ̄- ̄ ) )
という予感と覚悟がありました。
長かった大遠征も、この一戦にさえ勝利すれば、平家に止めを刺して終わるのです…
↓ 義経は「この決戦が最後になる…」と決意を固めた。

・・・と、これからが源平合戦のファイナルステージ
〝壇ノ浦の合戦 (・∀・)〟
なんですがコレを今回やってしまうと、またしても大幅に記事の回数が増えてしまいますので、続きは次回『GENJI!Ⅴ』で能書きを垂れたいと思います。
でわ、今回はこの辺で…
=完(「Ⅴ」へ続く)=
【このネタを初めから読む】
↓ 次回「GENJI!!Ⅴ」の予告編動画(大嘘)。壇ノ浦合戦の決着で源平の戦いは終わる。
E!チャに帰る
↓ 源氏水軍が到着した翌日、源平の艦隊戦がいよいよ開始…と思われたが、結局義経は潮流を研究する為にそのまま港に留まり、一日が過ぎた(画像はイメージ)。

Kurushima-Kaikyo Bridge / Hyougushi
〝アウェー〟な義経としては、そんな不利な状態に耐えて、自軍に有利な潮目に変わるまで平家の攻撃を凌ぎきれば、正攻法で平家を叩き潰すチャンスが生まれるのです。
ただ、6時間に及ぶ劣勢をどう耐えるかというのは、なかなか難しい問題でした。
何度も書いていますが、日本の合戦は個人技が主流で〝集団で作戦を遂行する〟という発想がありません。
ですから兵士は〝押している〟状況であれば勢いに乗って強いのですが、劣勢になるとヘタレになってしまいます。
↓ 本文で何度も紹介した通り、当時の合戦は個人戦であり、戦っている兵士たちに戦術という発想はないので、優勢な時は勇ましいが、敵の勢いが増すと逃亡したりする兵士も珍しくなく、何時間も劣勢を耐えるなんてマネが出来るかどうかというのが問題だった(画像はイメージ)。

Detail from Meiji Porcelain Plaque or Painting of Gilded Samurai Warriors in Battle... probably the Battle of Ishibashiyama in 1180. / Time Portal
義経は、劣勢の中でも敵を混乱させ、少しでも自軍のモチベーションを保てる戦法をあれこれ考え、
「敵の船を操る水夫を弓で狙う・・・っていうのはどう? (゜σ゜)」
というアイディアを出しますが、
「そりゃ、反則だぜ! ( ̄□ ̄;)」
と水軍を持つヂモッティ豪族たちから非難をあびました。
海戦で戦船を操る水夫や船頭は、基本的に戦の時だけ臨時に召集される非戦闘員(普段は漁師などをしている)で、
〝攻撃対象にしてはいけない ( ̄^ ̄)b〟
という暗黙のルールが古くからあるのです。
まぁ、戦場ですから、流れ矢などに当たっちゃうとかいう〝事故〟の場合は仕方ないんですが、意図的に狙われる、なんて事があると水夫たちはビビって、誰も戦船の水夫や船頭なんか引き受けてくれなくなってしまいますので、
『水軍の戦で、水夫を狙うのはご法度 d( ・`д・´)』
という暗黙のルールが決まっていたのでした。
↓ 戦舟を操船する水夫達は武士ではなく、普段は地元で漁をしている漁師で戦闘員ではない。したがって戦闘の歳に水夫を狙うのは〝反則行為〟だという暗黙のルールがあった(画像はイメージ)。

Japanese Fishermen / born1945
しかし他にアイディアは見つからず、結局義経はひんしゅくは承知の上で、海戦に参加する鎌倉武士たちに水夫を狙う戦法を指令します。
ただ、そうした〝暗黙のルールを破る〟という行為は、戦を個人の名を上げる場として考え〝美学〟を重んじる武士たちにとっては〝卑劣な戦法〟であり、命令に従わない可能性がありました。
↓ 〝命は惜しまず、名こそ惜しむ〟武士にとって、卑怯な戦法を進んで行う事はプライドが許さない。

Statue of Kusunoki Masashige Closeup / krysamon
そこで義経はこの命令を、伝令役にうってつけの人物
〝涼やかな大嘘つき・伊勢三郎 (´∀`)〟
に任せたのです。
三郎は義経の期待に応え、鎌倉武士たちを前に、
「海戦が始まったら、すかさず敵の船を操る水夫や船頭を弓矢で狙いましょう( ´∀`)b
そうすれば敵は混乱して有利に戦を進められます。
これは〝船戦の常識〟です!d( ・`д・´)」
と言い切りました。
海戦というものを全く体験したことのない鎌倉武士たちは、いかにも〝これぞ必勝法!〟と得意げに話す三郎の言う事を、すっかり信じ込んでしまったのです。
↓ NHKドラマ『武蔵坊弁慶』で伊勢三郎を演じたジョニー大倉。〝爽やかな大嘘つき〟のイメージにはピッタリだったと思う。

↓ そんなジョニー大倉が出ている『武蔵坊弁慶』のDVD
![武蔵坊弁慶 総集編 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51N3ANVJKJL._SX240_.jpg)
なんだかいい加減な盛り上がりを見せつつ、関門海峡の夜は更けていきましたが、いよいよ決戦を明日に控えて義経をはじめ皆の心の中には
(明日の決戦で全てが終わる・・・( ̄- ̄ ) )
という予感と覚悟がありました。
長かった大遠征も、この一戦にさえ勝利すれば、平家に止めを刺して終わるのです…
↓ 義経は「この決戦が最後になる…」と決意を固めた。

・・・と、これからが源平合戦のファイナルステージ
〝壇ノ浦の合戦 (・∀・)〟
なんですがコレを今回やってしまうと、またしても大幅に記事の回数が増えてしまいますので、続きは次回『GENJI!Ⅴ』で能書きを垂れたいと思います。
でわ、今回はこの辺で…
=完(「Ⅴ」へ続く)=
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↓ 次回「GENJI!!Ⅴ」の予告編動画(大嘘)。壇ノ浦合戦の決着で源平の戦いは終わる。
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